カナダでその日ぐらし20年男、絵と写真の制作メモ
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レヴェナントに関して
 



映画の話なんだけど「レヴェナント」、まだ日本未公開ですよね。例のとうとうディカプリオがアカデミー賞を獲った映画。私はちょっと前に観たのだけど、これは絶対におすすめ。


とにかくカナダのロッキーで撮った映像が圧倒的に美しくて、ストーリーとか演技とか別にしても、もうこれだけで見る価値あり。序盤のインディアンとの戦いのリアリティは、ステレオタイプの西部劇パターンを完全に覆してる。カメラが人間に同調して動き回るので、スピード感、臨場感とも半端ない。それと前半のもうひとつの山場は、ディカプリオがグリズリーに襲われるシーン。これ、一体全体、どうやって撮ったの?調べてみたら、CGを使っているらしいのだけど、このシーンを観た時にCGだとは全く思わず、実写だと思ってしまった。序盤のこの二つのシーンだけで十分に元を取れますぜ、ということ。この手の映画では本来のストーリーとはさほど繋がりは深くなくても、観客を序盤で鷲掴みにするこの手法は非常に効果的だ。その後も、手に汗握るかなり危険なシーンが続く。観客はコーナーに追いつめられてサンドバック状態で殴られてっぱなしである。


話としては、いわゆる復讐もの。もちろん最後はどうなるのか、それはハリウッド映画のお約束だからみんな分かっている。でのこの映画は結末は分かっていても、アメージングなショットを観る側に浴びせ続けて観る側を麻痺させる。かなり長い映画だけど、その興奮は脳内アドレナリンを分泌させて時間感覚を超えるのだ。自分の場合、映画の良し悪しって、この時間を超えるか、どうかというのがひとつの判断基準なる。結局、映画ってストーリーがいいとか、編集や音楽がいいとか、部分的な要素を持ち上げることはあまり意味がなくてトータルなウネリみたいなものでどこまで観る側を引っ張るかということなのだ。イニャリトゥ監督、前作のBird Manとは全く違う手法で映画を作っているのだけど、観る側を引っ張るこのマジックを持ってると思う。


トータルな映画のパワーの話の後に部分的なことで申し訳ないけど、音楽が坂本龍一でこれがなかなか良いのですよ。やはりどこか、東洋的な音の雰囲気が感じられて、それが東洋的な顔立ちのインディアンたちの背景に流れると妙にしっくりとくるのだ。日本人は白人よりもインディアンにより近いDNAを持ってるはずで、あのあたりをメキシコ人イニャリトゥ監督は分かっていたのかな。


映画を観ながら、昔のシドニー・ポラック監督、ロバード・レッドフォード主演の「大いなる勇者」をすぐに連想した。南北戦争の元兵士ジェレミア・ジョンソンは戦争で心身とも疲弊してしまい、1人ロッキーの山の中に籠る。そこで出会ったインディアンの酋長から娘を強引に嫁として貰い受け、その後、親をインディアンに殺された白人少年と出会い、3人の奇妙な家族生活が始まる。ある日、狩猟から帰ったジョンソンは嫁と子供が別のインディアングループに惨殺されているのを発見する。そこからジョンソンの復讐劇が開始された。というのが大まかなストーリー。白人、インディアン、、ロッキー、復讐と共通のタグが存在する。この映画も凄くいいですよ。1972年なんで、ちょっと古いけど、アメリカン・ニューシネマっぽい匂いがあり、あまり古くささは感じないはず。おすすめです。シドニー・ポラック監督って、ちょっとぬるくてあまり好きではないのですけど、この映画は別格。



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